規約・会則・総則

平成31年2月5日改訂

1.当協会の名称

  1. 当協会は「日本ブリーフセラピー協会」といい、英語表記では「National Foundation of Brief Therapy」、略称をNFBTとする。
  2. 当協会には、理事会、編集委員会、資格認定委員会、広報委員会、事務局を置いている。なお、必要があれば理事会の議決により、他の委員会を立ち上げることが出来る。

2.会費について

  1. 個人会員は入会金無し、年会費6,000円とする。団体会員・賛助会員は一口3万円とする。
  2. 会員になると、研修会への割引や年報の無料購読などが受けられる。

3.研修会について

ブリーフセラピー・プログラム

  1. プログラムはプログラム1・プログラム2・プログラム3の3つに大きく分かれている。
  2. プログラム1は、原則として5時間以上の受講が必要である。ブリーフセラピーの歴史、理論(コミュニケーション理論・システム論)、アプローチと技法(MRIアプローチ、ソリューション・フォーカスト・アプローチ)を中心とし、基礎知識の習得を目標としている。
  3. プログラム2は、原則として5時間以上の受講が必要である。基礎知識を臨床現場で活用することを目標とし、架空事例によるロールプレイを行う。
  4. プログラム3は、原則として10時間以上の受講が必要である。プログラム1・2を踏まえた、ライブコンサルテーションを行い、参加者はコンサルタント・コンサルティ(事例提供者)・観察者のいずれかになる。
  5. プログラム3は、すでに前年度までにプログラム1とプログラム2を修了した方と、同じ年度に全てのプログラムを同時受講する方のみ受講できる。プログラム1やプログラム2を修了せずにプログラム3のみ受講することはできない。
  6. 全プログラムを修了された方は認定試験の受験資格を得ることができる。ただし、受験前までに本部会員または支部会員となっていることを条件とする。この認定試験に合格すると当協会認定のブリーフセラピスト(ベーシック)となる。
  7. 全国の各支部のプログラムにて資格取得条件を満たした場合や、資格を取得後等も、フォローアップとしてブリーフセラピスト養成講座を受講することができる
  8. 本部のプログラムは原則として日本ブリーフセラピー協会本部会員のみが受講できる。なお、特別講義は本部会員以外でも受講できる。
  9. 所属支部の研修と他支部との研修ポイントの合算も可能である。ただしその場合は支部長を通して受講の確認を行い、主たる所属支部でまとめて本部に修了を報告する。
  10. 各プログラムを修了した場合、希望者に修了証を発行する。
  11. 当規約は、研修企画委員会にて年度ごとに検討され、改正されることがある。

ブリーフコーチング・プログラム

  1. プログラムは「ベーシック」 「エキスパート」 「ブリーフコーチ・エグゼクティブ・トレーナー」に分かれている。
  2. 日本ブリーフセラピー協会会員および非会員が受講出来る。
  3. ベーシックは2日間の研修、エキスパートは各コース(親子関係(以下、ペアレント)、企業組織(以下、ビジネス)、学校教育(以下、ティーチャー))1日間の研修、ブリーフコーチ・エグゼクティブ・トレーナーは認定試験によって修了が判断される。
  4. ベーシック・コースは、ブリーフコーチングの歴史、理論、基礎的技法の習得を目標としている。前半としてブリーフコーチングの歴史、理論について、後半としてアプローチとその技法について行う。
  5. エキスパート・コースは、ペアレント、ビジネス、ティーチャーの3分野に大きく分かれている。
  6. ブリーフコーチ・エグゼクティブ・トレーナーは、エキスパート・コースの、ペアレント、ビジネス、ティーチャーの3分野を満たしたものに与えられる。
  7. 「エキスパート」は、「ベーシック」を修了した方が対象である。「ブリーフコーチ・エグゼクティブ・トレーナー」は、「エキスパート」の3分野(ペアレント、ビジネス、ティーチャー)を獲得した方が対象である。「ベーシック」を受講せずに「エキスパート」「ブリーフコーチ・エグゼクティブ・トレーナー」のみ受講することはできない。
  8. 「ベーシック」「エキスパート」各プログラムを修了した場合、修了証を発行する。
  9. 「エキスパート」の3分野(ペアレント、ビジネス、ティーチャー)を修了し、実際の経験を有する方は、「ブリーフコーチ・エグゼクティブ・トレーナー」認定試験の受験資格を得ることができる。この認定試験に合格すると当協会認定の「ブリーフコーチ・エグゼクティブ・トレーナー」となる。
  10. 当規約は、研修企画委員会にて年度ごとに検討され、改正されることがある。

4.認定試験について

  1. 認定試験は、毎年一回行われる。
  2. 試験会場は、本部のプログラム開催地を基本とする(2012年現在、横浜)。
  3. ブリーフセラピスト資格は、ブリーフセラピスト(ベーシック)、ブリーフセラピスト(シニア)、マスター・ブリーフセラピストの3種に分かれている。ブリーフコーチ資格は、ブリーフコーチ(ベーシック)、ブリーフコーチ(エキスパート)、ブリーフコーチ・エグゼクティブ・トレーナーの3種であり、認定試験はブリーフコーチ・エグゼクティブ・トレーナーについてのみ行う。受験資格認定は、それぞれ資格認定委員会が定め、要綱に掲載する。
  4. 試験は筆記試験と、実技を行う。
  5. その他の詳細に関しては、資格認定委員会が別に定める。

5.各支部について

  1. 協会では、各地区に支部をおくことができる。
  2. 各支部は、協会の団体会員として位置づけられる。会費一口に対し、総会では1票を割り当てる。
  3. 各支部では、上記3の条件を満たせば、本部でプログラムを修了したものと同等に扱うことが出来る。

6. 英文学会誌「International Journal of Brief Therapy & Family Scienceの発行について

  1. 2011年度発行を創刊号とし、年に数号発行される。
  2. 投稿の詳細は、編集委員会が別に定めた「投稿規定」「編集規定」(年報の巻末に記載)などに従う。

7. 年報(インタラクショナル・マインド)の発行について

  1. 2008年度発行を創刊号とし、年報は年に一回発行される。
  2. 投稿の詳細は、編集委員会が別に定めた「編集規定」(年報の巻末に記載)などに従う。

8. 研修員制度について

  1. 月1回、ライブ面接を通じた研修を行う。
  2. 研修員は、登録制となっており、欠員が出た時に限り、募集を行う。
  3. 研修員の募集条件は、全ブリーフセラピスト・プログラム修了か同等以上のもので、研究計画を提出してもらい、理事会と研修トレーナーにより選考が行われる。
  4. 研修員は、研修に必ず出席しなければならず、特別な理由無しに研修を欠席などが続く場合は、研修員の権利を失うこともある。

ブリーフセラピスト及びブリーフコーチ資格認定規定

第一章 目的

第1条 特定非営利活動法人日本ブリーフセラピー協会定款第2章に基づくブリーフセラピスト及びブリーフコーチの資格審査を適正に行うためにこの規約を設ける。

第2条 ブリーフセラピストの資格審査は本規定第13条に定める資格審査委員会(以下審査委員会とする)で行う。

第二章 資格

第3条 資格の認定を希望する者は、特定非営利活動法人日本ブリーフセラピー協会(以下本協会とする)の行う審査を受けなければならない。

第4条 審査委員会は資格の認定を希望する者に社会通念上著しい欠格があると認めた場合は、審査を拒否することが出来る。

第5条 ブリーフセラピスト資格は「ベーシック」「シニア」「マスター」の3つとし、それぞれによって受験資格、審査方法、審査基準が異なる。

第6条 ブリーフコーチ資格は「ベーシック」「エキスパート」「エグゼクティブ」の3つとし、それぞれによって受験資格、審査方法、審査基準が異なる。

第7条 資格審査に合格し、所定の手続きを完了したものに対して、本協会は「ブリーフセラピスト」及び「ブリーフコーチ」の資格認定証を交付し、その氏名等を本協会が発行する日本ブリーフセラピスト及び日本ブリーフコーチ名簿に登録し、これを広告する。

第8条 資格登録者が、その行為により本協会が別に定める倫理綱領に抵触した場合、本協会は別に定める倫理委員会の勧告に基づき、その登録を一定期間停止又は抹消することが出来る。

第三章 審査

第9条 本資格審査はブリーフセラピストとして必要なMRI(メンタル・リサーチ・インスティチュート)アプローチに関する歴史・人物・理論・技法とSFA(ソリューション・フォーカスト・アプローチ)に関する歴史・人物・理論・技法等に関する基礎的知識及び技能についてこれを行う。
第10条 本資格審査はブリーフコーチとして必要なブリーフコーチングに関する歴史・人物・理論・技法に関する基礎的知識及び技能についてこれを行う。
第11条 資格審査を受けることができる者は本協会研修会規約に定める全プログラムを受講・修了し、かつ本部会員または支部会員として入会した者とする。
第12条 資格審査を申請する者は、所定の申請書に審査料を添えて申請する。
第13条 資格審査は書類審査、資格試験及び実技試験により原則として年1回これを行う。

第22条 前年度以前に合格基準に達していたとしても、筆記試験・実技試験ともに免除されることはない。(平成31年2月5日改定)

第四章 更新

ブリーフセラピスト及びブリーフコーチの資格更新の条件は設けない。

第五章 業務

第14条 ブリーフセラピスト及びブリーフコーチは本協会研修会によって得られる心理学的知識と技能を用いた実践及びそれらの研究調査等の業務を行う。

第15条 ブリーフセラピスト及びブリーフコーチは本協会が定める倫理規定を守らなければならない。

第六章 資格審査委員会

第16条 本規定第7条及び第10条に定める内容を厳正に実施するため、審査委員会を設ける。

2. 審査委員会は別に定める資格審査委員任用規定によって選出された資格審査委員(以下委員とする)5名によって構成される。

第17条 審査委員会に委員長、副委員長各1名を委員の互選により選出し、その運営の適正を期するものとする。

2. 審査委員会は原則として年1回開催するものとする(これを定例審査委員会という)。

3. 審査委員会は委員の5分の4以上の出席をもって成立する。

第18条 審査委員会は次の業務を行う。

(1) 資格審査の適正な実施

(2) 筆記試験問題の作成とその実施及び評価

第19条 資格委員会の議決は出席委員の3分の2以上の承認を得なければならない。

第20条 委員及び関係事務職員は、その業務の実施にあたって不正行為を行ってはならない。また、役職上知り得た審査経過等について、これを他人に口外してはならない。

第七章 改正

第21条 この規定の改正は本協会理事会において理事の3分の2以上の議決と評議委員会の承認によって行う。

学会賞選考規定

第1条 設置

日本ブリーフセラピー協会(以下、「本会」という)に学会賞授与制度を設ける。

第2条 目的

学会賞は、本会がブリーフセラピー/短期療法(以下「ブリーフセラピーとする」およびその隣接諸学に関する理論または応用について、学問的または技術的に貢献するところが大きいと認めた者を顕彰し、本会および学術の発展をはかることを目的とする。

第3条 学会賞の種類と受賞基準

  1. 学会賞は次の5種とする。
    1.  小野直広賞(特別賞) 教育を通じた社会貢献について多年にわたり特に優れた業績があり、ブリーフセラピーの発展と普及に貢献したと認めた者に授与する。
    2.  功労賞 本会の活動や学術会議の運営を通じて、ブリーフセラピーの発展に長年にわたる貢献があったと認めた者に授与する。
    3.  論文賞(学術研究賞) ブリーフセラピーおよびその隣接諸学に関する理論または応用の発展に貢献するところが顕著であると認めた論文の執筆者に授与する。受賞の対象となる論文は、英文学会誌「International Journal of Brief Therapy & Family Science(以下、「学会誌」 という) に掲載された論文とする。
    4.  長谷川啓三賞(特別賞) 困難と思われる家族およびカップルの事例に対するブリーフな介入手法もしくは関連する基礎的研究の論文の執筆者に授与する。受賞の対象となる論文は、「学会誌」に掲載された論文とする。
    5.  奨励賞 奨励賞は研究と実践に授与する。研究においては、若手研究者の研究を奨励するため、ブリーフセラピーおよびその隣接諸学に関する理論または応用について内外の研究誌等に掲載された優れた論文または著書等の執筆者に授与する。若手研究者については、原則として30才以下とする。実践においては、すぐれた実践活動により、ブリーフセラピーの発展に貢献があったと認めた者に授与する。
    6. ベストプレゼンテーション賞 学術会議での口頭発表とポスター発表において優れたプレゼンテー ションを行った者にそれぞれ授与する。
  2. 論文賞、長谷川啓三賞、奨励賞については、年次全国大会開催年度の前年の4月1日より翌年3月 31日までに公刊されたものに限定する。 ただし、学会賞審査委員会(以下、「審査委員会」という)は、特に必要と認めた場合には、上の期間の範囲にかかわらず、論文著書等を選定し、審査の対象とすることができる。
  3. 本年度の候補者の推薦期限を9月30日とする。

第4条 学会賞授与の表彰と公表

  1. 学会賞は年次全国大会で開催される総会において授与し、受賞者の氏名、賞の種類および受賞理由等をインタラクショナル・マインド、ホームページに公表する。
  2. 受賞者には、賞状等を授与する。

第5条 審査委員会の構成

  1. 学会賞の受講者を選考するために、理事会の決議により審査委員会を設置する。
  2. 功労賞、論文賞、長谷川啓三賞、奨励賞の審査委員会は、次に掲げる5名の審査委員をもって構成する。
    1. 一  代表
    2. 二  理事長
    3. 三  学会誌編集委員長
    4. 四  理事2名
  3. 小野直広賞(特別賞)の審査委員会は、別途に理事会で推薦する者をもって構成する。
  4. 審査委員長は審査委員の互選によって決定する。審査委員長は審査委員会を招集し、議長と なる。
  5. 審査委員の任期は3年とし、重任することができる。また、同一の所属機関から3名を超えて審査委員になることはできない。
  6. 前項の規程にかかわらず、第3項一から三の役職上の委員である審査委員については、重任を 妨げない。
  7. 審査委員の6ヶ月以上にわたる海外出張等により審査委員会に欠員が生じた場合には、常 務理事会の決議により欠員を補充する。
  8. 審査委員および審査委員長はインタラクショナル・マインド、ホームページに公表する。

第6条 選考及び決定の方法

  1. 学会賞の授与は、審査委員会が提案する議案を理事会の議を経て決定する。
  2. 審査委員会で選考する受賞候補者は、自薦または他薦に基づいて決定する。推薦者は、候補者の略歴、審査対象業績、業績リストおよび推薦理由書等を審査委員会に総会の1ヶ月前までに 提出しなければならない。

第7条 受賞者の制限

  1. 学会賞は、受賞時において代表、理事長または審査委員である者には授与しない。
  2. 論文賞および奨励賞は、同一年度において同一人に対して重複して授与することはしない。

第8条 本規程の改定

本規程の改定は、理事会でこれを行う。改定された規程は理事会および総会において報告し、インタラクショナル・マインド、ホームページで公表する。

第9条 その他

本規程に定めない事項および本規程の運用に関し必要な事項は、審査委員会で審議・決定し、理事会に報告する。

付則

本規程は、2011年9月15日より施行する。

改訂歴

  • 2016年8月26日 長谷川啓三賞 新設